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――――――
一方、凛の部屋。
優芽がくるときはゲーム一式揃っている凛の部屋を使うことが多いため、床に散乱するものを片付けてなんとか人の入るスペースを作らなければならない。
「いったいなんなんだよあの金髪女は……昨日からしょっちゅう雅人に抱き着きやがって……」
凛は文句を言いながら、自室に散らばる漫画やゲームソフトを拾い集める。
「雅人も雅人だよ、あんなニヤケ面しやがって。あたしの方がムネ大きいのに……」
ひとりごちたところで手が止まる。
「ちっ……」
ちょっと前まで、この人並以上に大きい胸を嫌っていたはずなのに。
『俺は凛の体、好きだよ?』
雅人に言われた言葉を思い出して、心臓がキュッと締め付けられる。
苦しいのに、切なくて甘い痛み。
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