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「ええ、自分が難解な性格の失敗作であることは自覚してますから。地雷源を歩くのは私の役目です。私の失敗が妹の礎になればそれもよしです」
眼鏡をキラリと光らせて、優芽に掌を差し出す。
「優芽、私にも下さい。妹が飲んで私が飲まない理由がありません」
「はい、どーぞ。この青のカプセルがイッチャンの分」
「どうも」
そして薬を飲むイブキを、凛が愕然とした表情で見る。
「ねーさんもかよ……ちっくしょ! 仲間外れにすんなぁ! あたしも飲む!」
なんだかんだで大事な判断は姉に頼りがちな凛である。
「うん、これで全員飲んだね」
満足げに腕を組んで頷く優芽。
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