用法・用量を守って正しくお使いください

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「もっと、近くに……」 イブキは荒い息遣いで半開きの口を手に近づけて―― 「あむっ」 人差し指を、そのぷっくりとした唇で挟み込んだ。 「んにゃああああああ!? イブキさん何してるんすかぁぁぁ!?」 イブキは両手で雅人の手をそっと包み、人差し指を第二関節まで口にくわえて懸命に吸う。 「う、わ……イブキさんの口の中、あったかい……」 指先は感覚神経の中でも顔面に並んで敏感な部位であり、そこから本能に訴える快感で脳がグチュグチュになる。 「御主人様ぁ……ちゅぱっ……くちゅ……」 指の腹が舌の上で圧迫され、舌のザラザラ感、唾液のぬめり、生暖かさが肌にダイレクトに伝わってきた。 「ん……ふぅ……ちゅぷ、ちゅぷ……」 「ちょ、待って……それ以上は!」 温かい鼻息が時折手の甲の毛を撫でてくすぐったい。思わず足指にぐっと力が入る。 「んちゅ……ちゅるるる……ぷはぁっ……」 淫靡な水音とともに。イブキは雅人の指からゆっくりと口を離す。 指と唇の間には透明な唾液の橋がかかって一瞬光を反射してから、つぅ、と途切れた。
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