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先程優芽が陽菜に渡した物の一つ目。
それは、陽菜の髪と同じ赤茶色のネコミミだった。
もともと小柄で小動物的な守ってくださいオーラを発する陽菜がネコミミを装着することで可愛さはより凶悪性を増し、『ネコミミ』『メイド』『妹』という『三種の神器』とでもいうべき萌え要素を搭載した殺戮兵器と化す。
「えへへ……。ちょっと恥ずかしいけど、お兄ちゃんが喜んでくれるかなぁって思って」
そして、優芽が陽菜に渡したのはネコミミともうひとつ。
陽菜の細い首についているのは、小型犬用のリード付きの首輪。
リボンのついたデザインで、小洒落たチョーカーに見えなくもない。
トテトテと歩いて近づくたび、赤い引き紐がプラプラと揺れた。
「可愛い……可愛いよ……!」
現実とは思えない光景。
首輪ひとつで、いつものメイド服なのに卑猥さと被虐感が格段に増し、雅人は歓喜と興奮を噛み締めるように可愛いと叫ぶ。
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