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「ぶぐふぉあぁ!?」 およそ人間の口からでる音声ではないものを発し、雅人の鼻の奥からは一筋の血が流れる。 「は、はははは、あはははは……」 もう笑しかなかった。 三人の美少女メイドの、年相応なしっとりとした肌、耳元で囁かれる甘い声、熱を帯びた吐息、フルーツのような芳醇な香りが細胞という細胞を刺激して狂わせる。 「御主人様ぁ……」 「まさとぉ……もっと、触ってもいいんだぞ……?」 「お兄ちゃん、陽菜ね、なんだかお腹のあたりがむずむずするの……」 雅人の茹だりきった頭の中で何かが弾ける気がした。 「うるぁぁぁぁぁぁぁッッッ!」 地鳴りのような声を上げて、イブキと凛を振りほどき、陽菜を抱えてくるりと一回転。 「ええい、もう知るかっ! 全員俺の嫁だっ!」 そのまま三姉妹をベッドに押し倒す。 「こんなエロ可愛いメイドさんにはお仕置きじゃあぁぁぁっ! …………って、あら?」 三姉妹がノーリアクションなことに異変を察知し、恐る恐るその顔を見る。 「ふぇぇ……お兄ちゃん……?」 陽菜は身を縮こまらせ、 「……」 イブキは無表情で真っすぐ見据え、 「……なんか気づいたらこんなんなってたんだけど」 凛は額に血管を浮かべていた。 「!? ご、ごめん!」 「さっさと離れろこの変質者!」 「がふっ!?」
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