これからもずっと

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次、とばかりに陽菜が一歩前に出る。 緊張しているのが見てとれ、両手を合わせてお腹の前あたりでもぞもぞさせていた。 「お兄ちゃん、あのね……」 待ち焦がれていた時が来たと、もう泣きそうな顔でちらちらと雅人の顔を窺って、小さな唇をゆっくり開く。 「陽菜も、お兄ちゃんのことが好き……大好きなの……」 雅人はそんな陽菜を優しく引き寄せて、頭を撫でた。 「ぁ……」 柔らかな髪に手櫛が通り、陽菜から小さく甘い吐息が漏れる。 「俺も、大好きだよ、陽菜ちゃん……」 「あ……ぅ……ふわぁ……陽菜もやっと言えて、嬉しくです……」 頬を染めて、見ている人間まで幸せになるような、幸福そのものと言える笑み。 そしてさっきのように――しかし今度は明確な意志を持って――ぎゅっと雅人に抱き着いた。 「えへへ……大好きですっ、お兄ちゃんっ!」 .
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