「いただきます」は忘れずに

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ここぞとばかりに、「イッチャンはさぁ」と前置きしてから、優芽は不思議の国のチシャ猫みたいな笑みを浮かべる。 「リンリンみたいにマー君と会話が弾むわけでもないし、あのぷろぽーしょんには敵わないし」 「う」 箸を持つ手に力が入る。 「ハルにゃんみたいに素直で可愛いくて守ってあげたくなるような女の子らしさはないし」 「ううー」 イブキ、徐々に猫背。 「ぶっちゃけて言えばイッチャンは地味だよね」 「それが親友にかける言葉ですか……!?」 容赦なしの三連コンボをくらって、ガックリとうなだれる。 (これは……自分でも色々自覚してましたけど、人から言われると予想以上にへこみますね……)
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