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「ふぅ、ふぅ」
さすがに家が橋と近いとは言っても女の子を背負っての道はつらかった。
周りの視線もかなり浴びたし。
「も、もうすぐだ」
どうせ姉ちゃんは仕事なんかでまだ帰ってきていないだろう。
「ただいま~」
といってみるがやはり家には誰もいなかった。
「よし、とりあえずろ下ろすか」
俺はリビングのソファーに女の子を下ろした。
「う~ん。さすがにずっとこの体勢は疲れたな」
首を回して骨を鳴らす。
「ふ~」
俺は向かい側のソファーに寝転がって、うとうとしていた。
そういえば、結局橋で寝れなかったな……。
――――――――――――――
大きな草原が広がっていた。
どこだここは?
辺りを見回すが草原が広がるばかりで何もない。
俺は走った。
ひたすら走った。
「なんだよここは!?」
そのときだった。
『見つけた』
どこからか声がした。
「誰だ?どこにいる?」
周りをまた見渡すが誰もいない。
ふと、上を見た。
そこには―――
「っ!!」
俺は天井に手を伸ばしていた。
「……夢、か」
伸ばしていた手下ろす。
ニョッ。
「こんにちは」
いきなり顔が目の前に現れた。
「うわわぁぁ!」
俺は体を飛び起こし座りなおした。
そして、連れて帰ってきたことを思い出した。
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