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カンカンカンカンッ!!!
真横なのでさっきよりも耳が
裂けてしまうような音に一瞬眉間にしわを寄せてしまったが、
何事も平常心だ、平常心……。
平素を装え!俺!
「……そうか。良いんだよ、寝てても。困るの潤だし」
おっ、諦めて出て入ってくれ―
「殺られるか潤?」
バッッ。
「それだけはご勘弁を。お姉様」
気がつけば俺は土下座していた。
頼むから耳元でボソッと
怖いことつぶやくのはやめてください、マジで。
姉ちゃんが言うとマジに聞こえるから!
「ま、分かればいいんだよ、分かれば」
姉ちゃんは両手に持っていたものを下ろす。
そういえばあの音は……?
フライパンとおたまだった。
「姉ちゃん……それ」
と俺は音の正体(仮)を指差した。
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