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「そういえば、静さんは既婚者でしたよね?」
「ええ、結婚していましたよ。それが、どうしたんですか?」
「奥さんは…いるんですか?」
「………」
私は楓さんに微笑む。
一拍置いて、言った。
「私の妻──小夜子は、私の代わりにモンスターに襲われて、死にました」
その瞬間、場の空気は凍り付いた。
「……すみません」
「いいんですよ。楓さんは気にしなくていいんですから」
私は楓さんを気遣う。
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