彼女の疑問は微妙にずれている

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でも、その疑問に答えずに言う。 「ほら、カウンター近くにいますよ。では、さようなら」 楓さんに別れを告げ、私はクリスタルギルド図書館の一角にある居住スペースに戻る。 「楓さんは、天然でしたね。私の言った言葉の意味に気付かなかったんですから」 意味深な言葉を呟き、私はコーヒーを飲む。 また、楓さんは来るでしょうから。     -fin- ─☆─☆─☆─ クリスタルギルド図書館内 「静さん…また、迷子になっちゃいました」 「………」 「一緒に、弟たちを探してください…」 「……天然ですね。クリスタルギルド内は広いですが、迷子にはならないはずですよ」 「すみません…」
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