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サイクロプスの前に着地するのは、オルトロスのジョンとマルス。
それに続いて、リカルドやアルシンドも一階に降りてくる。
だが、
「紅蓮の序曲」
マルスの一撃で、サイクロプスの一体が大破。
巨大な爆発を受け、その破片を周囲にバラ撒く。
「援護は必要ねぇんでよろしく!」
ジョンは服に仕込んだ大量の血液を使い、巨大な猟犬を生成。
「暴脈の序曲!」
それを残るサイクロプスにぶつけ、胴体を噛み砕いた。
「噂通りの実力だな・・・オルトロス」
ウェズレイの隣で腕を組む護衛、ペドロは二人の力に感心し、目を見開く。
「敵はこれだけかよ?」
「警戒を怠るなジョン。そんなハズはないだろう?」
入口をオルトロスが見張り、窓や壁を他の護衛捜査官達が警戒。
天井は中国政府の李が睨んでおり、ロンはパーシーの元に走る。
「他に敵の位置はわかりますか?」
「さぁな。だが、外の護衛はほとんどやられちまったらしい。それから怪しい反応が無数に、まだ外を動き回ってる」
彼の能力探知に引っ掛かる強力な電波。
パーシーの頬を伝う汗が、その強さを物語っている。
「周囲の警戒を!まだ敵は来ます!」
ロンは皆に呼びかけ、緊張を保つ。
各国のトップ達を早急に避難させたいが、迂濶に外へ出るのは危険だ。
そんな中、
「奇襲に来たエリュシオンは二人だ。こやつらのメンバーも、何人か外にいるらしい」
バーナードが情報を抜き終え、皆に知らせる。
すると、
「なんだよペルセウスの奴、一人も殺してねぇじゃん」
サイクロプスの破片をかぎ分け、五人の男が姿を現す。
「チッ、まだ前菜を送るか」
ガイはそれを見て、舌打ち混じりにつぶやいた。
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