開催

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周りの炎や溶岩を混ぜ合わせ、巨大な焔の獅子を生成。 そしてそれを容赦なく、目の前のジョンとマルスに向けて飛ばす。 「かわせ!」 「わかってる!」 二人は別々の方向に飛び、かろうじてそれを回避。 だが獅子の動きは止まらず、床を溶かしながら勢いそのままに舞台側の者達を襲った。 しかし、 「させるかよクソが!」 巨大な泡の盾が、五重になって焔の獅子の行く手を阻む。 だがそれは一瞬で打ち消され、尚も勢いは止まらない。 「うおりゃッ!」 放が全力の斥力球を横からぶつけ、軌道をずらす。 他にも皆がそれぞれの力を使い、食い止めようと試みるが、全て無駄。 その時・・・ 「俺にまかせろぉ!」 ウェズレイの全身から赤い光が沸き上がり、巨大な手を生成する。 それで焔を正面から受け止め、なんとか堪える。 「ぐッ・・・なんの!」 さらにもうひとつの手を生成。 両手で獅子を掴み、全力で押し返した。 「・・・・・・」 焔の獅子はヘラクレスに直撃したハズだが、何の効果もない。 「俺が奴を止めておこう!その間に外へ出ろぉ!」 ウェズレイはそれを気にせずに、能力を全開発動。 彼の背後に姿を現したのは、赤いオーラのようなもので生成された巨人の上半身。 まるで魔人の如く、赤く光るそれは異様な空気を纏っている。 「ここは通さんぞぉ!かかってこい!」 「・・・・・・」 ヘラクレスは言葉を返すことなく、ウェズレイに向かって一歩踏み出した。
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