第二章 新しい生活

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ー脱衣所ー 「二人とも服自分で脱げる?」 「そのくらい出来るわよっ!」 「僕達妖怪だよ?何年生きてると思ってるの?」 「……そうでした」 でも二人はそう言いながらも、服を脱ぐのに手間取っていた 「(私も脱ご……)」 二人が手間取っている間に服を脱いでバスタオルを体に巻くと、服を脱ぎ終わった幸ちゃんが私を見ている事に気づいた 「幸ちゃん、どうしたの?」 「……椿、牡丹より胸おっきいわね」 「ホントだ~!!牡丹お胸無かったもんね~」 「ぶふっ!!////」 いきなり何を言いだすのだこの子達は!! 「ほ、ほら体冷えちゃうからお風呂入ろうねー」 私は話を反らすように二人をお風呂に入れた 「椿ん家のお風呂狭~い」 「えっ」 「ユ鬼乃ん家のお風呂の方が広かったわっ!!」 「こ、これでも広い方だと思うんだけどなぁ……」 私の家のお風呂は、今現在子供が二人に大人一人が入れているのだが、狭いのだろうか…… いや、多分ユ鬼乃さん家のお風呂が広すぎるんだ、きっと 「椿~」 「んー?」 「椿は牡丹だった時の事、なぁんにも覚えてないの~?」 「……うん」 まったく覚えていない 「当たり前よっ!!人間は生まれ変わったら、前の記憶無くして新しい人生を始める生き物なのよっ!ユ鬼乃が言ってたでしょっ!?」 「言ってたけど、ちっとも覚えてないの?」 福ちゃんは寂しそうな顔で聞いてくる 「ホントに覚えて無いの……ごめんね?」 前世の記憶が無い事は私のせいでは無いけれど、福ちゃんの顔を見ると申し訳なくなってきた 「別に椿が謝る事じゃないわっ!!福もいい加減にしなさいっ!ユ鬼乃に言い付けるわよっ!?」 「ヤダ~!!」 そう言えば私は前世(牡丹だっけ)の事を全く知らない 「ねぇ、前の私はどんな人だったの?」 「ん~、牡丹は優しい人だったよ~」 「あと、不思議な力で傷を治せたのよっ!」 「えっ!!それ凄くないっ!?」 「凄いよ~」 「その力で怪我した妖怪達を治してあげてたわっ!まぁ自分は治せなかったんだけどねっ!!」 「そうなんだ」 つまり私は妖怪のお医者さんだったのかな?
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