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食事が終わり、食器洗いまでやると言い出したユ鬼乃さんを何とかお風呂に行かせて、食器洗いが終わった私は双子ちゃん達とテレビを観ようとしていた
「ドラマが観たいわっ!」
「え~、あのドラマつまんないよ~。僕は音楽番組が良い~」
「私はニュース観たいなぁ……」
ーピンポーン!ー
私達がチャンネル争いをしているとインターホンが鳴った
「こんな時間に誰だろ?」
私は玄関に向かった
ーピンポーンー
「はーい、今開けます」
私は誰かも確かめず開けてしまった
「どちらさま……」
そして私は固まった
《おー、てめー、ひっく、オレを急に呼び出すたぁ、余程の事なんだろーなー?あ゙ぁ?》
目の前には目つきの悪い赤髪の、いかにも怖い人がいた
しかも酒臭い。どうやら酔っているようだ
「あ、あのっ!家間違ってますよっ!」
とにかくこの酔っ払いさんは、誰かに呼び出されたらしいのだが、呼び出したのは私ではない、よってドアを閉めようとした
が、その酔っ払いさんがドアを掴んで阻止した
《おいこらてめー、オレ様がわざわざ来てやった、てーのになんだその態度はぁ?》
「だから違うんですってばっ!!」
《あぁ?何言ってやがんだ……って、ん?……あ、れ……?》
酔っ払いさんはいきなり私の顔をジロジロ見てきた
「な、何ですか!?(怖い怖い怖い!!)」
《……あっ!てめぇ!!牡丹じゃねぇかっ!!》
「きゃっ!」
酔っ払いさんはいきなり私の胸倉を掴んできた
《てめぇ!よくもオレ様を封印しやがったなっ!!》
何の話だか全く分からないがとにかく怖い
そして首が締まっていて息が出来ない
《てめぇは何でいつも一人で考えて勝手に行動するんだよっ!!少しはオレ達にも相談しろっつーんだっ!!この馬鹿がっ!!おいっ!何とか言ったらどうなんだっ!!あ゙ぁっ!?》
だから貴方が首を絞めていて話せないんですっ!!
「(あ、ヤバい、ホントに苦し……)」
私がもう駄目だと思った次の瞬間
私の横から凄いスピードで何かが横切り、それが酔っ払いさんの顔面に当たった
そして酔っ払いさんは玄関の外まで飛んでいってしまった
酔っ払いさんの傍らには恐らく彼の顔面を襲った物であろう手桶が転がっていた
「ケホッゲホッ!!」
私はその場に倒れそうになったが、誰かが抱き留めてくれた
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