第二章 新しい生活

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『……おい、てめぇ、ちょっと触っただけだと?ふざけるのも大概にしろよ?あぁ?』 ユ鬼乃さんはグッと鬼焔さんの胸倉を掴んで、いつもより大分低い声で言った 《ちょっ、おまっ!目据わってるって!そんな怒るなよ!?》 『誰が怒らせたんだ?会って早々主に掴み掛かるわ、胸揉むわ、いい加減にしろよ、なぁ?』 《わ、分かった!オレが悪かった!》 『当たり前だ。お前が悪く無くて誰が悪いってんだ?』 いつの間にかユ鬼乃さんの頭には角が生えていた 《す、すいませんでした……》 「ユ鬼乃怖ぁい……」 「さすが鬼ね」 「(怖い……)」 『オレに謝ってどうするんだ。椿様に謝れ』 ユ鬼乃さんは鬼焔さんの首根っこを掴んで私の方に向けた 《……すいませんでした……》 『声が小さい』 《すいませんでしたっ!!》 鬼焔さんはかなり怯えている 『椿様、許して頂けますか?』 ユ鬼乃さんは角を引っ込めて申し訳なさそうな顔で聞いてきた 鬼焔さんは泣きそうな顔をしている 「……えぇ、私もちょっとびっくりしただけですし、その……鬼焔さんも反省しているみたいですし……」 鬼焔さんを見ているとだんだん可哀相になってきた 『椿様、ありがとうございます。椿様が優しくて良かったですね、鬼焔。本当ならば指の一本や二本切り落としてやろうと思ったのに……』 《ひぃいっ!椿っ!ホントありがとうっ!》 鬼焔さんが涙目で抱き着いてきた 「いえいえ」 私は苦笑してしまった 『……鬼焔、離れなさい』 《あ゙っ!》 ユ鬼乃さんの一言で鬼焔さんはバッと離れた
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