第一章 再会

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時は流れ 今は平成 高校帰りの至って普通の 一人の少女 彼女の歯車はこれから動き出す ……………………………………… 「(あーあ、一人で帰るのつまらないなぁ)」 今日は久々に友達の加奈が部活に出ると言い出し、帰宅部の私は一人で家に帰っていた 「(家帰って何しようかな……する事無いし、寝よう……ん?)」 私が色々考えながら歩いていると、目の前で双子らしき小さな女の子と男の子が喧嘩をしていた 「ね~、またユ鬼乃に聞こうよ~」 「嫌よっ!また怒られちゃうじゃないっ!確か此処を真っ直ぐで合ってるはずよっ!」 どうやら道に迷ってしまったらしい 此処ら辺なら道分かるし、声かけてあげよう 「あのぅ……」 「何よっ!……あっ!!」 「あっ!牡丹だっ!」 「へ?ボタン?」 私が声をかけると二人は目を真ん丸くして驚いた顔をした 「馬鹿ね!今はもう牡丹じゃないのよ!」 「あ、そうか。今は……え~っと……」 「忘れたの!?ホントあんたは馬鹿ねっ!今は椿よっ!ねぇ、貴女椿よねっ!?」 女の子の方が私に聞いてきた 「えっ?そうだけど……何で私の名前知ってるの?」 「ヤッター!見付けたよっ!これでユ鬼乃も褒めてくれるよ!」 「よしっ、早く噴水公園 まで行きましょう!!」 二人は私を無視して盛り上がっている 「(えー……、迷子じゃないの?と言うか、何で私の名前……?)」 「何ボケッとしてるのよっ!あんたも行くのよっ!」 「えっ?ちょっ、何!?何処に行くの!?」 女の子が私の手を引っ張って早足で歩いて行ってしまう 「だーかーらー噴水公園だってば!」 「ユ鬼乃に通信するんだよ~」 「ちょっと待って!何で私まで行かなきゃいけないの!?」 「はぁ?だってあんた元牡丹でしょ?皆あんたを捜してたんだからね!?」 「幸ちゃん、それを今椿に言ってもきっと分かんないと思うよ~?」 男の子の言う通り全く意味が分からない 牡丹って何? 「あぁ、そうだったわね。あー、もうめんどくさいからユ鬼乃に話してもらうわっ!とにかく噴水公園に行くわよっ!」 「えっ!?あっ!ちょっと待って!」 「もうっ!うるさいわねっ!何よっ!?」 「あの、噴水公園はさっきの角を右に曲がるんだよ?」 「…………」
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