第一章 再会

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私達は暫く歩いてやっと噴水公園に辿り着いた 「やっと着いた~」 「でも予定より遅くなっちゃったわっ!福が歩くの遅いからよっ!」 「え~!幸ちゃんが方向音痴だからでしょ~?」 「何よっ!私のせいだって言うの!?」 「まぁまぁ、二人とも落ち着いて?ほら、誰かに連絡するんじゃなかったの?」 私が喧嘩の仲裁に入ると、二人は「あっ」と声を合わせ、ピタリと止まった 「そうだ!早くユ鬼乃に知らせなきゃ!」 「噴水は何処っ!?」 「噴水はこっちだよ」 噴水公園は名前の通り大きな噴水が公園のど真ん中にある 「(そういえばこの子達、誰かと通信するって言ってたけど、通信って……?待ち合わせの事かな?)」 私達が噴水に着くと双子ちゃん達は噴水を覗き込んだ 「あんまり身を乗り出したら危ないよ!?」 「¢£%#……」 「&*@§……」 二人は噴水に向かって、何か呪文みたいな言葉を唱え始めてしまった 「(な、なんなの!?)ね、ねぇ」 私が声をかけようとしたら、先に女の子が声を出した 「ユ鬼乃っ!?ねぇ、聞こえてるっ!?ねぇってばっ!!」 女の子が噴水に向かって話し出した 「(何してるの!?)」 周りに人が居ないからまだ良いけれども、ちょっと止めて欲しい 『え ぇ、聞こえてますよ。ずいぶん遅かったですね。また迷子になっていたのですか?』 「ち、違うもんっ!!」 ……え? 今確かに噴水から男の人の声が聞こえた 「(何これ……なんなのこれ……)」 私が呆然としていると男の子も噴水に向かって話出した 「それよりもユ鬼乃聞いてよっ!牡丹……じゃなかった、椿見付けたよ!!」 『えっ!?』 「凄いでしょっ!!」 「褒めて!褒めて!」 『……貴方達、ちゃんと椿様か確かめましたか?』 「「へ?」」 『苗字もちゃんと聞きましたか?』 「あ゙っ!」 『……聞いてなかったのですね……』 「で、でもちゃんと椿だよっ!?牡丹そっくりだもん!」 「そうよっ!見たら分かるわよっ!ちょっと椿きてよっ!!」 「えっ!?あっ!ちょっ!!」 ぼーっと二人のやり取りを見ていたら、女の子に手を掴まれ噴水の前まで連れてこられた 「椿っ!覗いてみてっ!」 私は男の子にそう言われ、そーっと噴水を覗き込んだ 「……あっ」
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