プロローグ

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「いろいろお話したいんだけど、今って時間ある?」 どきっとした。 従兄のかなみとは、一通り原宿を一人で回ったあと、カフェで待ち合わせようとなっている。 待ち合わせまであと1時間‥ 私はなんとなく人混みを避けたいと思っていたこともあり、彼の誘いにのることにした。 「あ、はい。大丈夫です」 「よかったー。疑われて断られるかと思ったよ。だれかと待ち合わせはしてる?時間ないだろうし、ぱぱっと終わらせますね」 にっと微笑む彼は、若作りでうさんくさいイメージから、 優しい大人の男性へとイメージの変化を遂げた。 「お願いします」 ―私ってだまされやすいのかな‥ お母さんの言葉を思い出しつつも、今はこの夢のような話をもっと知りたいと思った。
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