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とりあえず僕は
お母さんに回覧板がなかった旨を告げて、封筒と共に部屋に戻った。
それにしても
この封筒は一体何なのだろう?
薄っぺらくて、本当に中身が
入っているのかさえ疑いたくなる程だ。
「もしかして、荻野君か誰かの
悪戯かもしれないなぁ…」
床に置いた封筒をじっくり眺め、
腕を組みながら、僕は唸った。
しかし、ずっとこうしていては
何も進まないと考え、
僕は封筒をあけてみることにした。
先ほど部屋に置いたカバンから
筆箱を取出し、
さらにその中に入っているハサミを取り出した。
そして僕は唾を飲み、
一呼吸おいてゆっくりと
封筒の上部を切り始める。
興奮しているのか、
ただ不安なのかはわからないが、
何度もハサミを使う手が震えてしまった。
少し蛇行ながらも
封筒を切り終えた僕は
封筒をひっくり返し、
中身が何かを確かめる
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