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「くそッ!?
せっかく目が慣れたってのに…今度は閃光弾かよッ!?
くぅ~っ…こいつは効いたぜッ!?」
「そうかっ!それが狙いだったんですよっ!?
ボク達はまんまと引っかかったんですよっ!?」
気が付いた時には、もう全ては手遅れだった…。
「そゆこと~っ!
ゴメンね?ちょっと寝ててもらうからね!」
「んがぁッ!?」
「うわぁっ!?」
視覚を完全に奪われたアランとルカに、突然の襲撃に抵抗する術は無かった。
「バカ1号ッ!?チビスケッ!?
なにがあったのッ!?
ちょっとッ!返事くらいしなさいよッ!!?」
悲鳴と共に聞こえた『なにか』が倒れる音がレオナの不安を煽り立てる。
声を頼りに必死に駆け寄ろうとするレオナ。
だが…。
「…さて、仕上げです…」
「ちょ…ちょっとなによコレッ!?
くッ!?離しなさいッ!?
ーーッ!!?ちょ…どこ触ってんのよッ!?」
『ナニか』がレオナの腕に、脚に、身体にどんどん絡みつき、その動きを封じていく…。
「やぁんっ!?
レオナちゃん、エリィちゃぁんっ!?
助けてよぉ、なんだかヘンなのが…ひゃっ!?
やだもぉ!?く…くすぐったいってばぁっ!?」
「くっ…身動きが…。
コレは…糸?いや、ワイヤートラップか?
それにしては…み…妙なところにばかり絡みついて…こ…こらっ!?
よせっ!?そこはダメだっ!?」
アリアとエリス少尉もレオナと同様に視覚に続いて、その身の自由を奪われていく
たった一発…。
たったの一発の閃光弾でキメラ小隊の隊員達は、ものの見事に無力化されてしまった。
そして、視覚と身体の自由を奪われたレオナの耳に…。
「チェックメイトっ!!!
これにて、諸君らの敗北なのであるっ!
キチンと罠や待ち伏せも警戒せねばいかんぞっ!?
かぁ~かっかっかっ!!!」
聞き覚えのある声で、なんだか違和感を感じる笑い声だけが鮮明に響き渡った…。
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