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「まさかリーゼだけじゃなく…アンタまで絡んでたとはねッ!?
アンタ、こんなトコでなにやってんのよッ!?
答えろッ!?こんの大バカレクトッ!?」
「あっ!?ほんとだ、シンくんだ~っ!!!」
「リスレクトっ!良かった…やっぱり無事だったんだね」
やっと視力が回復したレオナ達の瞳に映ったのは…やはりレオナの危惧した通りの人物だった。
明るさを取り戻したエントランスの中央に悠然と佇む、銀髪の少年。
真紅の瞳に不敵な笑みを浮かべ、タキシードと仰々しいマントを優雅に着こなすこの少年こそ…。
かつて、レオナたちと共に笑い合い、共に戦ったあの銀髪の少年…シン=リスレクトだった。
「ふむ、なにをしている…か?
よかろう、かつての仲間のよしみ…。
レオよ、貴様の質問に答えてやろうではないか」
身動きの取れないレオナの殺人的な視線に全くたじろぎもせずに彼は口を開く…。
「そう!コイツらと一緒に私服で登場する度胸などおれには無いっ!!!
だから、こんな暑っ苦しい格好してんだよっ!!!」
……そりゃ、そうだ。
というのも彼に寄り添うふたりの少女。
ふたり共、彼の義理の妹なのだが…。
「…兄さん…思わぬ獲物がかかりましたね…
…これは文句ナシの大漁ですよ…!!!」
ひとりは、まるで人形を思わせる整った容姿の銀髪ショートカット、金眼の少女。
メイド服に身を包んだ彼女の名は…リーゼ。
「アニキ~っ!
ちゃんと、アランさんとルカくんだけやっつけたよ~っ!
どぉどぉっ!お手柄でしょ~っ!?」
そして、もうひとりは黒髪ロングのネコ科の亜人の少女。
体操服にブルマ、そしてニット帽を被ったボーイッシュな雰囲気のこちらの少女の名は…シャロ。
彼女達がなぜこんなも場違いな服装なのかは全く以って不明である…。
少なくとも、彼の趣味では無いのだけは確かなのだが…。
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