626人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
「ま、こんぐらいで十分だろ。
おらよっと!!!」
そうして、文字通りハチの巣のように穴だらけになった壁を、蹴り破って現れたのは…。
「もぉっ!スカートの時は蹴っちゃダメって言ってるでしょ?
いいこと?淑女たるもの、いつ何時も、つつましやかに…」
「うるせぇなぁ…。
いいじゃねぇか、別に」
乱入者の正体は、ふたりのスーツ姿の絶世の美女だった。
「ティアお姉様ッ!?
まさかお姉様に助けて頂けるなんて…。
しかも、こんなタイミングで…あぁッ!素敵過ぎますッ!!!」
「あん?助けただぁ?
違げぇな、オレはお前らの『敵』ってヤツだぜ?」
レオナに不敵な笑みを返す青白いロングヘアーの紫紺の瞳の美女。
彼女の名はティア=トライハート。
そして…。
「しかも師匠だけじゃなくて、アイリさんまでっ!?
ふたりとも、こんなトコでなにしてんだよっ!?」
「ごめんね、シン、それにリーゼとシャロも。
姉さん、今日はお仕事なのよね♪」
リスレクト閣下にペロッと舌先を出して謝る、深い蒼色の髪を後ろでまとめてアップにしたこちらの美女は…。
伝説の傭兵とも名高いティア=トライハートのパートナーであるアイリさん。
かつて、閣下は軍に所属する以前、このふたりと行動を共にしていたである。
「マジ…か…。
師匠とアイリさんまでが…参戦かよ」
このふたりの美女の実力の程は、彼女達をよく知るリスレクト閣下の顔色を見れば一目瞭然である。
さて、ここに来て三つの勢力による争奪戦となってしまった今回の任務。
レオナ達、キメラ小隊は勝利の栄光を掴めるのか!?
最初のコメントを投稿しよう!