Mission!!!

16/20
626人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
「ふ…ふふっ…あははっ…それにしても…。 自由に動けるって、こんなにも気持ちいいものなのね。 ねぇ?バ・カ・レ・ク・ト?」 レオナはゆらり、と殺気を全身から立ち上らせて対戦車ライフルを構え…。 「シ~ン~く~ん~っ!? お姉ちゃん!今回ばっかり怒っちゃったからねっ! ちゃんと反省するまで、許してあげないよっ!!?」 ぷぅっとほっぺたを膨らませたアリアは、小さな護身用ピストルを構える。 ちなみにエリス少尉はというと…。 「お…終わっひゃった…の…? よ…良かったぁ…」 ぽぉっと惚けた表情を浮かべて、床にへたり込んだまま、しばらく立ち上がりそうにも無い。 「ま、ヤるなら当然…。 お前からだよな?」 「なんで当然なんだよっ!? おれと協力してレオナ達から倒すって選択肢もあんだろがっ!?」 「つまんねぇから、却下」 そして、師匠もさも当然のように、大口径拳銃の銃口をリスレクト閣下へと向ける。 「ちくしょ~っ…相変わらず理不尽な…。 だがなっ!我が国にも戦力は残っておるのだっ!!! ゆくぞ!愛すべき妹達にして、我が親愛なる民…」 閣下が己を奮い立たせ呼びかけた時には、全てはもう…手遅れだった。 「…戦況は限りなく不利…。 …この絶望的状況から生還を果たす唯一無二の方法は… …戦略的撤退のみ…!!!」 「ごめ~んっ!アニキっ! 姉御とガチンコはやっぱムリだってっ! あ!帰りにじゃがいも買って来てね~っ!」 「あぁっ!?マイシスターズっ!!? せめて、じゃがいもの代金くらいは置いていってぇっ!!?」 閣下の愛すべき妹達は、閣下に注意が集まったスキを突いて、遥か彼方へとちゃっかり逃亡済みだった。 こうして、『真聖リスレクト帝国』の国防力はあっという間に失われてしまった…。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!