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そして次に、レオナ達、キメラ小隊の隊員たちは。
あの後、リスレクト閣下が戦線離脱してからどうなったかというと…。
「あぁぁッ!ホントムカつくわねッ!!!
結局、あのバカ、どこに消え…ッ!?
あいたた…」
「もぉ~っ?レオナちゃん?
大人しくしてないと入院が伸びちゃうよぉ?」
「そうだよ。
悔しいのはわかるが、今は安静にして、治療に専念するべきだ」
ひとり残らず病院送りにされた、レオナ達を見れば結果は一目瞭然だろう。
いくら人格面を除けば、この軍隊でも有数の精鋭部隊の彼女達といえど、今回は相手が悪すぎた。
弾丸を視認してから、回避する師匠とアイリさん相手には、手も足も出せずにコテンパンにやられたのだ。
「噂には聞いてましたけど、改めて思い知らされましたよね…。
まさかライフル弾ですら、見てから避けるなんて芸当が出来るひとが居るなんて」
「だよなぁッ!しかも噂で聞くより断然、美人だったしなッ!!!」
「そうよッ!!!
お姉様は強くて、素敵で、とにかくすごいのよッ!!!
いいッ!アンタらッ!?退院したら早速訓練よッ!
いつか絶対にお姉様に追い着いてやるんだからッ!!!」
こうして、病室のベッドの上で、決意も新たにやる気に燃え上がるレオナであった。
そして、レオナのやる気を燃え上がらせる要因がもうひとつ…。
「ふ…ふふッ…そう強くなるのよ、レオナ…。
あのバカがいくら小細工しても、問答無用でぶっ潰せる程に強くッ!
そしてアイツの国を今度こそ…この地上から滅亡させてやるのよッ!!!
ふふッ…やだ、ゾクゾクしてきちゃった…。
うふふ…あははッ…あ~はっはっはッ!!!」
「え…エリィちゃぁんっ!?
レオナちゃんが…ダークサイドに堕ちちゃったよぉっ!?」
「下手に刺激するのはマズイ…。
い…いまはそっとしておこう…。
落ち着けば、元の彼女に戻ってくれる…かもしれない」
そうして、新たに物騒な目標を掲げたレオナは、怯えるアリアとエリス少尉の視線にも気付かずに笑い続けた…。
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