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続いては…。 リスレクト閣下は取り逃したものの、レオナ達を蹴散らして、目的のブツを奪取したあのふたり。 師匠とアイリさんはというと…。 「ふぃ~っ、極楽、極楽。 やっぱ露天風呂は貸切りに限んな」 「そうねぇ。 そして、自然の風景を肴に一杯…ふぅ。 心が洗われるって、こういう事よねぇ」 クライアントに研究データを渡して得た多額の報酬で、温泉を貸切り思いっきり羽を伸ばしていた。 しかも、ふたりで入浴するにはあまりに広いこの露天風呂の湯船の上には…。 獲れたての海の幸、旬の山の幸が惜しげもなく使われた豪華な料理が小船に盛り付けられ、プカプカ浮いている。 先程からこのふたり、温泉に浸かって、気ままに飲んで食べてと、羨ましい限りのくつろぎっぷりである。 「本当、いい気持ち。 あの子達も連れて来てあげたらよかったかしら」 「ほっとけよ。 アイツらはアイツらで、楽しそうにやってたじゃねぇか」 「あら?あの時は、ティアも楽しそうだったけど?」 「けっ、勝手に言ってろ」 いたずらっぽく微笑むアイリさんから逃げるように、ザバっと湯船から上がった師匠はワシャワシャと乱暴に髪を洗い始める。 「もう、ダメよ? いいこと?髪は女の命なのよ。 ちゃんとお手入れはしないといけません」 「うるせぇなぁ。 一緒に風呂に入る度に毎回、毎回。 ほんと、よく飽きないもんだぜ」 「はいはい。 なんとでも言いなさい。 ほら、ここに座って」 「ちぇ…」 そうして、アイリさんにその長くしなやかな髪を洗われる師匠は、まるでヤンチャ坊主とその姉のようだった。
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