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それでも昼間のうちはまだがまんできました。
お日様が照っているし、時々かもめなんかの海鳥も、くじらが潮をふく頭の上を飛んでいったりもしたからです。
夕方になって、お日様が沈んでしまうと、くじらは段々さみしくなってしまって、
「おぉぉん、おぉぉん。」
と大きな熱い涙をぼろんぼろんと流して泣くことになるのです。
寒い夜には、凍ったような空気の中に、
「おぉぉん、おぉぉん・」
という声だけがひびいて、海に映ったお月様と一緒にその声までが凍りついてしまうかと思われるくらいでした。
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