*2

5/14
前へ
/130ページ
次へ
「えー、本日から私達の部署に配属になりました、西藤 雅さんですが…。その…」 口ごもる上司。 どうしたんだろう?てゆうか名前が一緒だ。 「彼は本日遅刻するそうなので…皆さん申し訳ないのですが、お時間の方を少し…お願いします。」 呆れたような、申し訳ない顔をする。 逆にこっちが申し訳なくなるくらい。 周りの社員がほんの少し騒然とした。 上司を困らせて遅刻とは…。 かなりの強者だとみた。 「初日でそんな態度…肝が据わってんね。」 ボソッと紗英に言うと、驚いた様な顔をされた。 え、私変なこと言った? 紗英は苦笑して、自分のパソコンに視線を映した。 なになになに。 聞こうにも、聞けない空気に仕方なく私もパソコンに目を向けた。 数十分経って、上司が無言で部署をでる。 とうとう、来たか。 しばらくして、ドアを開けた上司が西藤 雅さんを招いた。 無造作なヘアー。 茶髪。だけど清潔感がある。 今で言うお兄系、とゆうのかな。 これは…かなりの好青年。 スーツがあまりにも似合いすぎて、私は思わず息を飲んだ。 いや、おそらくこの部署の女の子はみんな。
/130ページ

最初のコメントを投稿しよう!

103人が本棚に入れています
本棚に追加