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「はっ?だって私と同い年くらいじゃん!」
驚く私を見て少年はまた笑った。
「キミのためにこの姿で来たんだ~」
「私の?」
少年は私に近付くとギュッと抱き締めた。
「俺はキミと契約したいんだ。」
「でも、おじさんが「あんなミソっかすの力で俺が満足するわけないじゃん。俺はキミの力を見てきたし、興味深い人間だと思った。」」
混乱していると少年は
「掴まっててね~…狼牙(ロウガ)!」
少年が唱えると、座敷牢の外側の壁がふっ飛んだ。
「っ!」
怖くてギュッと少年の服を掴んだ。
「大丈夫、俺が護るよ。」
「ッ!」
今までのヘラヘラしていた顔が真剣そうな顔になった。それに…護るなんて今まではお節介な言葉と思っていたのに…
何でそんな暖かい目で私を見るの?
私の目から溢れた涙は今まで感じた事のない感情も一緒に流れた。
「なら…護ってみせてよ!」
私の言葉に少年はニヤリと笑った。
「俺を誰だと思ってんの~?」
これが出会い。
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