1人が本棚に入れています
本棚に追加
「ん…」
襖の隙間から朝日が射し込んできた。
眩しくて目を開け、起きよう…ん?
あれ?体が動かない。金縛…
「……」
よく見れば私の腰には腕が巻き付いていた。さらに、背中にぬくもりが…
「神影(ミカゲ)ェェェ!!!」
私の布団に潜り込み、動きを封じたうえ、スヤスヤと眠りこく神影の胸板に後頭部で頭突きを食らわした。
「んぐぅ!?」
腕が緩むとすかさず布団から脱出!
清々しい朝はどこへ消えたのだろう…
1人嘆いていると神影が胸板をさすりながら起きた。
「イタタ…春姫(ハルキ)は照れ屋なんだから~」
あははと笑う神影に殺気を感じたが、朝は低血圧のため殺る気が起きない。
「毎度の事ながら嫌がらせ?」
ボサボサになった髪に指を通しながら神影を睨んだ。
「んー…愛ゆえかな?」
もう何も言うまい。
・
最初のコメントを投稿しよう!