1・化けるなら心まで化けろ

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「アンタ等のくだらん事のために…私の手を煩わせるなァァァ!!術式の壱、夢霧疾風(ムムシップウ)!!」 術を唱え札を飛ばすと突風がおこした。 「キャー!」 キャバ嬢や客が騒ぐ。壁にヒビが入り、やがて割れて…破片が葉っぱに変わっていく。 「おお~いつ見ても春姫の術はスゴイねぇ。化けの皮がどんどん剥がれていくよ。」 後ろから抱き着きながら神影が言った。 「葉と枝に術をかけて建物にしてたんでしょうね。“前よりも強い術で”…」 突風がおさまると神影はスッと離れた。ただふざけていただけじゃない。私を守っていたのだ。 「春姫、来たよ。」 煙の中から何かが出てきた。 狐耳、尻尾の生えた化け狐の女や少女。皆、殺気のこもった目で私達を見ていた。 「ちょっとぉ!アタシの店に何してくれるのよぉ!!」 化け狐達の後ろから女…女? 「神影、アレ女?」 隣の神影は苦笑を浮かべていた。 「アレって何よ!アタシは正真正銘の乙女よぉ➰」 んなガタイのいい女がいるかぁぁ!! ・
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