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「イチ!」
あらら、お兄ちゃんほっぺが少し赤いよ。って事は……
そっかぁ~。さっきのお兄ちゃんの態度は、焼きもちだったんだぁ……
そっかぁ~。イチ君はわかってて無視してた訳なんだね。
ふ~ん…… 私はさっきの焼きもちには気がつかなかったけど、お兄ちゃんの気持ちには気がついていた。
でも気がつかないフリをしていたのに……
お兄ちゃんからのプロポーズを、受けるつもりはないんだから。
だって私はお兄ちゃんの妹だもん。ソレは変えたくない。
「奈緒、どうしますか?」
う…… 返事を催促するイチ君を私は軽く睨む。けれどイチ君には通じない。
「だか……」
「奈緒、深く考えなくて良いから」
「ふぇ?」
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