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「凛子はかなりご立腹だ」
だから、何故?
「只でさえお前に腹をたてていたのに……」
「だから、何でだ? って訊いてるだろ?」
俺はハッキリ言わない忍に、イラッとした。
「あ――、俺はもう行かないと…… 悪いな」
「おい!」
逃げる気か?
「本当は口止めされてるんだけどな…… 明日説明するよ。悪いな」
藤ノ宮に口止めされているのなら、この場所では言えないか……
さっきから藤ノ宮がこちらをチラチラ伺っているのが、遠目にも見えるからな。
「そうか、仕方がない……」と、俺は踵を返す。
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