蒼の憂鬱 ②

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「凛子はかなりご立腹だ」 だから、何故? 「只でさえお前に腹をたてていたのに……」 「だから、何でだ? って訊いてるだろ?」 俺はハッキリ言わない忍に、イラッとした。 「あ――、俺はもう行かないと…… 悪いな」 「おい!」 逃げる気か? 「本当は口止めされてるんだけどな…… 明日説明するよ。悪いな」 藤ノ宮に口止めされているのなら、この場所では言えないか…… さっきから藤ノ宮がこちらをチラチラ伺っているのが、遠目にも見えるからな。 「そうか、仕方がない……」と、俺は踵を返す。
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