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会えないんじゃなく、会わせない癖に。
俺は心の中で舌打ちをする。
忍に見つかっては、これ以上奈緒を追いかける事は出来ないな。
忍はどんな事をしてでも、俺の行く手を阻むだろうし。
俺も忍と喧嘩する気はない。忍は藤ノ宮に逆らえないだけなんだから。
ツインテール頭の奈緒と満面な笑顔の藤ノ宮が、俺の視線の端に映る。
「仕方がない…… お前の顔を立てて、今日は諦めるよ」と、俺は深いため息を吐く。
「悪いなぁ。でも、明日藍沢に会えるかなぁ? 凛子の怒りはまだおさまっていないみたいだぜ。クク……」
何だって!
藤ノ宮~~。
まだ邪魔をする気なのか?
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