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さて……
ここは瞳子に甘えて、いったん家に帰るか。約束は夕方だからな。
それで夕方奈緒を捕まえたら、そのまま家へ連れて帰ろう。
それで……
「おーい、烏丸くーん」
昇降口へ向かう階段で、俺の思考を遮る間延びした声が後ろから聞こえた。
ん? 誰だ?
振り向くと……
ゲッ。山田2号!
いつも奈緒をコキ使う数学教師の山田 二郎が、爽やかさ全開の出で立ちで立っていた。
「………… 山田先生、何か?」
俺はとりあえず他の教師達へ対する時と同じように、営業スマイルで対応する。
「烏丸君、悪いけど俺の仕事手伝ってくれない?」
「はぁ――?」
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