蒼の憂鬱 ②

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さて…… ここは瞳子に甘えて、いったん家に帰るか。約束は夕方だからな。 それで夕方奈緒を捕まえたら、そのまま家へ連れて帰ろう。 それで…… 「おーい、烏丸くーん」 昇降口へ向かう階段で、俺の思考を遮る間延びした声が後ろから聞こえた。 ん? 誰だ? 振り向くと…… ゲッ。山田2号! いつも奈緒をコキ使う数学教師の山田 二郎が、爽やかさ全開の出で立ちで立っていた。 「………… 山田先生、何か?」 俺はとりあえず他の教師達へ対する時と同じように、営業スマイルで対応する。 「烏丸君、悪いけど俺の仕事手伝ってくれない?」 「はぁ――?」
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