蒼の憂鬱 ②

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「じゃあ、コレお願いな」 数学科準備室内の中央の机に座った俺の前に、山田2号はドサリと紙の束を置いた。 「え? コレ、試験用紙じゃないですか」 「うん。助かるよ、手伝ってもらって~。ソレ採点よろしくね」ニコリ。 「先生、生徒に試験の採点をさせたら、不味いんじゃないですか? 間違えたらどうするんですか?」 「何をおっしゃいますか。今回の試験全科目満点だった烏丸君が~」 「……」 ふーん、もう全部採点終わったのか。って事はこの人何で今頃採点? 数学は2日目じゃなかったか? 「数学の採点はまだだったんですね」 「んー、君に頼もうと思って残しておいたからね」 「は?」
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