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「それは誰の指示？ 山田 一郎の指示か？」
「イチの指示ではないよ。何故かイチは君の事を容認していたようだけど、俺は違う。前にも言ったでしょ？ 俺はイチみたいに甘くないって」
今まで爽やかな笑顔しか、見せていなかった山田２号がニヤリと黒く笑った。
こいつ……
手伝いと称して、俺の前から奈緒を連れていくのはそういう訳か。
徹底的に俺を奈緒から遠ざけようとしているんだな。
確かに山田 一郎は、俺と奈緒を引き離すような態度は取っていなかったけれど、
良い顔はしていなかった。
そういえば…… ”主“に奈緒の交友関係に口を出すようには、言われていないと言っていた……
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