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ばあさんが決めた婚約者達の事はバレていなくても、俺に婚約者がいると奈緒に知れた?
「奈緒は俺が誰と、婚約してると思っているんだ?」
と、俺は瞳子の両肩を掴んで揺らす。
もしや、また藤ノ宮だと思っていないだろうな。
奈緒はすぐ飛んでもない方向へ思い込むから……
「わ、わからないわ。その後すぐ奈緒さんと別れたもの……」
「本当に?」
瞳子の顔が一瞬歪んだ。
しまった。瞳子の肩を掴む手につい力が……
「蒼様、手をお離し下さい」
あ…… そういえば、いたんだっけ三宅さん。
このメルヘンチックなカフェに、似つかわしくない強面のサングラス男が、瞳子の後ろで俺を威嚇している。
「ごめん、瞳子」
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