蒼の憂鬱 ②

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ばあさんが決めた婚約者達の事はバレていなくても、俺に婚約者がいると奈緒に知れた? 「奈緒は俺が誰と、婚約してると思っているんだ?」 と、俺は瞳子の両肩を掴んで揺らす。 もしや、また藤ノ宮だと思っていないだろうな。 奈緒はすぐ飛んでもない方向へ思い込むから…… 「わ、わからないわ。その後すぐ奈緒さんと別れたもの……」 「本当に?」 瞳子の顔が一瞬歪んだ。 しまった。瞳子の肩を掴む手につい力が…… 「蒼様、手をお離し下さい」 あ…… そういえば、いたんだっけ三宅さん。 このメルヘンチックなカフェに、似つかわしくない強面のサングラス男が、瞳子の後ろで俺を威嚇している。 「ごめん、瞳子」
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