蒼の憂鬱 ②

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瞳子と別れた後。俺は何度も奈緒に電話をかけてみたが、『電源が入っていないか電波の……』というアナウンスが流れるばかり。 「…………」 携帯電話の電源を切っているのか? まさか、着信拒否をしている訳じゃないよな? 念のためメールを送ってみる。 「メールは……」 メールの送信エラーは出ない。届くみたいだ。 という事は、着信拒否はされていないって事か? まだ、俺は…… 奈緒に拒否されていない? 携帯電話を握り締め、俺は安堵の息を吐く。 既に陽は暮れ、辺りの家々に灯りが灯り始めた。 奈緒はもう家に帰っただろうか? 「おばさんに電話してみるか……」
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