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「あ、ごめん! ごめんなさい」
私は掴んでいた手を離した。
「本当に聞きたいのですか?」
「はい。勿論です。貴方が自分のせいとか言ってましたよね」
チッ。
ん? 今、舌打ちしたよね。
顔に似合わないぞ。
「仕方ないですね…… 僕の話を聞いて驚かないで下さいね」
「うん。はい」
「さっきの男はそこの交差点の地縛霊です」
ふむ。
「霊感のある人ならば見えますが、普通の人は見えません」
ふむふむ。
「貴女は霊感は有りますか?」
「ない」
「でしょうね…… 貴女さっきの交差点で僕にぶつかりましたよね」
「へ?」
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