西条桐江の日常

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「特犯(特異犯罪捜査第四係)が来てるってことは、やっぱりガイシャは酷い有様なんですね?」 確認するように西条。せっかくいい気分で飲んでいたのだ、いい気分のままで帰りたかった。 「お前さんが呼ばれたんだ。当たり前だろう?ナニをどうしたらこんなんになるんだって感じさ」 呆れたように玖辺が言った。その顔はどこか疲れているように見えた。 「すいません、休暇中だったもので……できれば気分を滅入らせたくなくて」 「気持ちはわかるがコレも仕事だ。割り切れ」 「そうですね」と西条は呟くと遺体にかけられたブルーシート前にいる鑑識の一人に断りを入れてブルーシートをめくる許可をもらった。玖辺も西条の隣へ来て調査を行う。 背後の野次馬に注意を払いながらシートをめくる。西条の予想通りだった。そこには一般人が見たら卒倒間違いなしの肉塊が三つ、灰色のアスファルトの上で無造作に転がっていた。 肉塊は人間の一部だった。俗に言うバラバラ死体というやつだ。
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