拾い集めた欠片

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約束をした一週間後。 私は、聡子の病室にいた。 何をする訳でもなく、 ただ、同じ時を過ごした。 学校で起きた些細な出来事や隣の病室に入院してる男前な男の子の事。 どうやら、聡子はその子に恋をしたらしい。 恋と言っても何もすることがない入院生活の暇潰しの恋らしい。 ただ、見てるだけで癒されるとか。 たまに自動販売機の前で話すとか。 聡子は聡子なりに入院生活をエンジョイしてるらしく、私は安心した。 安心したと同時に少し淋しくもなった。 「入院中ってそんなに暇?」 ぶしつけな質問に聡子は大きな声で答える。 「メチャメチャ暇だよー」 その声は怒りと悲しみが半分半分になったような声だった。 「有希に手紙でも書いてたら暇も潰せるかな~?」 「手紙?いいねー書いてよ♪私も聡子に書いてくるよ」 思いつきな聡子の一言で、私達は文通をすることになった。 文通と言っても次に来る時に持ってくるだけだろう。 私は、そう思っていたんだ。
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