日常が壊れる音

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5月になり新クラスにも馴染んできた。 相変わらず友達付き合いは苦手だけど・・・昔みたいに適度に笑って、適当な毎日を過ごしていた。 聡子とは、たまに話しても話題に詰まるようなって、 どことなく、よそよそしい聡子の態度にイラついて、 私は聡子のクラスへ行かなくなった。 梅雨になり、聡子に借りてた傘の存在を思い出した。 聡子のクラスに行って聡子が他の友達と話してるのは見たくないし・・学校帰りに家に返しにいこうかな。 そう思って家に行ってみた。 インターホンを鳴らすも誰も出てこない。 誰かと遊んでるのかな? なんで、イラつくんだろ? イラつく自分に嫌気がさす。 借りてた傘を無造作に玄関に立て掛けて帰っていった。 衣替えが終わり、もうすぐ夏休み。 あれから聡子とは顔も合わせてない。 私のこと嫌いになったのかな? もう、友達なんて、やっぱりいらないや。 私には友達付き合いは向いてない。 私はそんな結論を出して、 大きく伸びをした。 見上げた空は青く澄んでて眩しかった。
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