145人が本棚に入れています
本棚に追加
「5月から学校に来てない?」
私は、そんな事実すら知らなかった。
「クラスが変わると、そんなもんだよな。もういいぞ。」
先生は諦めたように私を帰そうとした。
私は聡子の事が聞きたくて何か言おうとしたのだけど・・。
《クラスが変わるとそんなもんだよな・・・。》
その言葉に少なからずショックを受け、そのまま退室せざるをえなかった。
先生は呆れてたのかもしれない。
聡子が2ヵ月も学校を休んでることすら知らなかったなんて・・。
私、知らなかった。
友達だったのに・・。
なんとなく私を避けてるように思えて、そのままになって・・・。
何も聞こうとしなかった。
友達失格だよね。
学校からの帰り道、私は聡子がどこで何をしてるのか考えていた。
気付いたら、聡子の家の前に立っていた。
《体調不良》って先生が言ってた。
手ぶらで来ちゃってよかったのかな?
お見舞い品とかいるのかな?
聡子に会っても何を話せばいいのか分からないよ。
インターホンを押そうとして、頬を伝う涙に気付いた。
私、なんで泣いてるんだろ?
最初のコメントを投稿しよう!