一章 始まり始まり

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「さぁて、お詫びに武器と城をプレゼントしよう」 話を逸らされた。 だが武器と・・・城? 「武器は分かるが城ってなんだ。どうやって持ってろって言うんだ?」 「まぁ、まずは武器からだ。手の平上に向けて両手出せ」 警戒しながら手を出してみる。 手を重ねてくる。 じわっ、と温かくなる。 「これでいい」 離れたので手の平を見てみると複雑な魔法陣が描かれていた。 「念じれば手の平に現れる」 やってみると、左からは巨大な棍棒、右からは巨大な斧剣が出てきた。 「軽い?」 小枝を持っているくらいにしか重さを感じない。 「オマエには軽く感じるだけだ、離してみろ」 離すとどちらも地面にめり込んだ。 念じて手に戻す。 「重く、丈夫なことのみを主眼に造った。絶対に壊れることはないだろう。だが能力は何も無いからな」 「十分だ」 「城は鍵を渡しておく。扉にさして開けば亜空間にある城に通じる」 「わかった」 受け取ると鍵は鉄の腕輪になった。 「これで準備も説明も、全部終わりか?」
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