二十四章 帝都アダマス

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『よし、では……』 皇帝の呟きが響く。 すると周りから圧力が消える。 エンドは何が起きるか辺りを窺(うかが)うが、特に変化は感じない。 一応レヴィアを側に呼んでおく。 闘技場から音が消える。 近衛兵も観客も物音一つ立てない。 エンドはアーベントに聞いてみようと口を開く。 声を掛けるより早く変化が起きた。 帝城から巨大な魔力が立ち昇るのを感じた。 エンドは視線を向けるがすぐに感じなくなる。 訝しく思い、視線は外さない。 レヴィアも感じたのか、帝城の方向を睨んでいる。 だが、見ている事に意味はなかった。 闘技場のはるか上空から、何かが落ちた。
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