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目を覚ますと周囲は赤黒い空間が広がっていた。
「なんだ……ここは?」
起き上がって見渡す。
「ア~、ここは地獄かなぁ。正確には違うけど」
「っ!誰だ!」
ゾッとする声音。
距離を取りながら振り向き、身構えた。
そこには周囲より濃い紅と黒のローブを着ていて、無貌(ムボウ)の面を被る怪しい奴がいた。
奴と言ってるのは声でも姿でも性別が判断出来ないからだ。
「そう警戒すんな。オレはオマエをここに喚んだ神だ。悪神だがな」
訂正、自称悪神の頭がおかしい奴だ。
「アンリ・マユってんだ。知ってる奴は知ってると思うが・・・まぁいいか。
率直に言うとオマエ、死んでっから」
えっ?
「あぁ、なんだ夢「セイッ」ガアアアァァァ」
いきなり後ろから熱湯がかけられた。
「目、覚めましたぁ?」
「っ~!何しやがる!?」
こっちを覗き込んでる奴に向かって怒鳴る。
今度の性別はわかる、女だ。
褐色の肌、露出度が高い服、肉付きもよく引き締まった肢体、顔は幼さも妖艶さも兼ね備えている。
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