一章 始まり始まり

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目を覚ますと周囲は赤黒い空間が広がっていた。 「なんだ……ここは?」 起き上がって見渡す。 「ア~、ここは地獄かなぁ。正確には違うけど」 「っ!誰だ!」 ゾッとする声音。 距離を取りながら振り向き、身構えた。 そこには周囲より濃い紅と黒のローブを着ていて、無貌(ムボウ)の面を被る怪しい奴がいた。 奴と言ってるのは声でも姿でも性別が判断出来ないからだ。 「そう警戒すんな。オレはオマエをここに喚んだ神だ。悪神だがな」 訂正、自称悪神の頭がおかしい奴だ。 「アンリ・マユってんだ。知ってる奴は知ってると思うが・・・まぁいいか。 率直に言うとオマエ、死んでっから」 えっ? 「あぁ、なんだ夢「セイッ」ガアアアァァァ」 いきなり後ろから熱湯がかけられた。 「目、覚めましたぁ?」 「っ~!何しやがる!?」 こっちを覗き込んでる奴に向かって怒鳴る。 今度の性別はわかる、女だ。 褐色の肌、露出度が高い服、肉付きもよく引き締まった肢体、顔は幼さも妖艶さも兼ね備えている。
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