一章 始まり始まり

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だが、熱湯をかけられたからか女性とわかっても怒りは治まらない。 (あれ、こんなに怒りっぽかったか?) 「だってぇ~、現実逃避しようとしてたんだもん♪」 イラッとした。 「ふざけんな!」 感情に任せて右手を振りかぶる。 「おっと、危ない」 女に放った拳を悪神が横から下に叩き足を払った。 完全にバランスを崩す。 「(地面殴っちまう、仕方ない)ウルアァァ!」 拳が地面に落ちると轟音とともに地面が吹き飛んだ。 「………ナンジャコリャ」 「まあまあだな」 「そーですねぇ、順調に同化できてますねぇ」 同化? 「何の話だ、それ」 「あなたの身体の話ぃ」 わざと言ってんのか? 「それはわかってんだよ。同化ってなんだって聞いてんだ!」 そう言って女に詰め寄る。 「まぁ落ち着け、順序だって説明するから」
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