一章 始まり始まり

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「また自己紹介するぞ。オレはアンリ・マユ、悪の神だ。 でこっちのは「ジャヒーちゃんでぇす」 「………で、何でここに俺は居て、この身体はどうなっている?」 「その前にオマエ・・記憶残ってる?」 「えっ?」 そう言われ記憶を探ってみる。 覚えていない………… 常識はある、国や都市の名前、計算などの学習したことは覚えている。 でも自分のことは何も覚えていない。 両親の顔、友人、果ては自分の名前まで。 自分が何者かわからないことに呆然とした。 「酷い死に方だったからな、記憶やっぱり無いか」 「記憶喪失ってことか?」 「いいや、違う。頭が潰れたトマトみたいになったから記憶が完全に消えたんだろうよ」 嫌なことを聞いた。 「・・・じゃあ常識を覚えているのは?」 「ある程度の知識は会話に必要だから入れた」 悪神といってもこちらのことを考えてくれているらしい。 「今、頭が付いてるのは治してくれたのか?」 潰れたトマトではないからそうなのだろう。 「治していないが、身体やさっきのパンチに関係があるなぁ」
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