~拾弐話~

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  「……あぁー…その事なんだがなぁ───」 土方は言うのを少し躊躇うかの様に苦い顔で言葉を切った。 「…………」 椿は今から出てくるであろう言葉を期待半分、不安半で待っていた。 「──……お前、今日から平助、山崎と共に角屋に入れ」 「角屋……ですか?」 「あぁ。何でも角屋に長州の奴らが出入りしているらしい」 土方はめんどくさそうに言っている時椿は角屋、ね……と確認する様に心の中で復唱していた。 角屋って何の店なんだ? 飲食屋?島原?宿? 色々な店を思い浮かべたが、初めて聞いた店の名前の為わかる筈もなく、椿は考える事を止めて口を開いた。 .
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