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「あ……また光ったよ!」
長閑な田園風景が広がる町、ハルブロット。
豊な自然に恵まれたここは、羊や牛の飼育が盛んだ。
町外れの小高い丘の上の小さな一軒家。
窓の傍へ置いた椅子の上に立ち、ツカサが空を見上げる。
ツカサ・レイミ・プロミナンス―― 4歳。
耳が隠れる程度の長さの金髪は勢い良く跳ね、それと同じ色の瞳は好奇心という光に溢れている。
「まただ。母ちゃん、凄いよ!」
針仕事をしていた母のツキカを振り向いて、ピョンピョンと跳ねる。
途端、椅子がガタンと音を立てて傾いた。
「あ―― うわっ!」
声を上げると同時に椅子から転がり落ち、ツカサは頭を撫でながら顔を顰た。
「痛い……」
手にしていた縫い物をテーブルに置いて、ツキカが立ち上がる。
「あらあら……」
焦げ茶の髪を揺らしツカサに歩み寄ると、母は顔を覗き込んで頭を撫でた。
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